遠隔操作アンドロイドによる存在感の研究
本研究では,モデルの人に見かけが酷似したアンドロイドである「ジェミノイド」を人間理解のための研究用プラットフォームと捉え,工学的,認知科学的,さらには脳科学的手法を用いて,様々な研究課題の検証を行うことを目的としています.また,本プロジェクトにより実現されたアンドロイドの遠隔操作システムを用いることで,対話者だけでなく操作者に与える影響に関しても検証を行います.
本研究により,石黒所長自身がモデルとなったジェミノイド HI-2,女性モデルに見かけが酷似した女性型のアンドロイド,ジェミノイド Fが開発されました.現在ATRでは,これらのアンドロイドを用いて,人に酷似したアンドロイドはどのような社会的影響力を持ちうるか,また,操作者はジェミノイドを通じて人と会話した際,いったいどのような感覚を得るか,といった問題に取り組んでいます.
本研究は科研費 基盤研究(S)(25220004および20220002)の助成を受けたものである.